多くの種類のビタミンがありますが、今回はビタミンKについてです。
ビタミンKとは
ビタミンKは、脂溶性ビタミンのひとつです。
緑黄色野菜に含まれる ビタミン K1(フィロキノン)と、微生物の発酵により作られる
ビタミンK2(メナキノン類)があります。
K1とK2については、効果は同じです。
※人工的に合成されるビタミンK3、ビタミンK4もあるのですが、ビタミンK3については、服用による副作用が認められるため、使用禁止とされています。
摂取について…過剰症と欠乏症
微生物の発酵により作られるビタミンK。
ヒトの腸内細菌からもたくさん作られています。そのため、ほとんど欠乏症の心配はないといわれます。ただ、腸内細菌叢が整っていない新生児や、長期的に抗生物質を投与されている方などは、欠乏症のリスクがあります。
血液凝固に関与しているため、欠乏症として、出血性の疾患が起こる可能性があります。
過剰症については、ほとんど見られないといわれます。ただ、まれに新生児の溶結性貧血や黄疸、成人でも貧血や、呼吸困難が起こる場合があります。
ビタミンKを多く含む食品
ビタミンK2は微生物の発酵で作られることから、納豆には多く含まれています。
ビタミンK1は、ほうれん草・春菊・あしたば・つるむらさき・かぶの葉・大根の葉・おかひじきなどに豊富に含まれます。
こう見ると…濃い緑色の野菜が多いですね。
ビタミンKの働きと注意点
ビタミンKは、血液凝固の工程に必要な物です。
出血があった際に、その出血を止める仕組みの中で、補酵素として使われています。
そのため、血液凝固を阻止する薬(ワーファリン)などを服用している場合に、ビタミンKも併せて摂取することで、薬の効き目が悪くなってしまう可能性があります。
血栓症などでお薬を服用する場合には、ビタミンKの摂取には注意が必要になることと思います。主治医に指示を仰ぎましょう。