炭水化物が必要な理由|タンパク質だけでは効率よく筋肉が増えなという事実

炭水化物抜きダイエットが、減量に効果的であるかのように言われていますね。確かに、炭水化物を抜くことは、減量したいときに一番取り組みやすい方法かもしれません。
また、太りにくい身体にするには、筋肉量を増やすこと。これは、皆さんご存じのことと思います。

鍛え上げた腹筋をSNSに載せるタレントさんも多く、筋肉をつけたいと考えている方も多いのではないでしょうか。

そのため、筋肉量を増やすために、タンパク質中心の食事をし、炭水化物を極力控える食事法が流行っているようですが、じつは、決して効率が良いとは言えないのです。

タンパク質について

タンパク質はアミノ酸がつながって出いています。アミノ酸は20種類あり、体内で合成できないアミノ酸を必須アミノ酸と言います。この必須アミノ酸を摂取するためにも、タンパク質は欠かせません。

卵は、必須アミノ酸がまんべんなく含まれています。(アミノ酸スコアは100)

ただ、タンパク質を多くとることで、筋肉が多くつくのかというとそうではありません。
炭水化物を食べないと、エネルギー源が不足してしまいます。そうすると、タンパク質を、エネルギー源にすることになります。筋肉や臓器に存在する体たんぱく質を分解し、エネルギー源として利用することにもなります。

タンパク質を多く摂ると、筋肉の合成も進みますが、空腹時に体たんぱく質の分解する量も多いということがわかっています。(炭水化物からのエネルギーが少ないため、体たんぱく質が犠牲になります)

筋肉量を増やしたくて、摂取したタンパク質が、エネルギー源として使われてしまい、筋肉合成に使われないというのは、非常に残念なことですよね。

筋肉量を増やしたいときは、炭水化物などからのエネルギー量が充足していなければなりません。

また、炭水化物とタンパク質をセットでとることで、体たんぱく質の合成を促進し、体たんぱく質の分解を減少させるのです。

炭水化物で、エネルギー源を確保し、そのうえで筋トレをし鍛えることで筋肉量が増えるというわけです。安易にタンパク質ばかりを摂取しても、効率よく筋肉量が増えるとは言えません。

小食な人は太りやすい

小食な人は、摂取カロリーが低いため、肥満とは縁がないように思われますが、実は基礎代謝が少ないことがわかっています。摂取するエネルギー量が少ないため、消費するエネルギー量も少なくする「省エネ」状態の身体ということです。そんなに食べていないのに、体重は減らない…。このような状況だと、減量は難しくなります。

このことから、極度の食事制限により、痩せにくくなる可能性があるということです。食事制限でなく、運動をして消費エネルギーを増やすこと、これが健康的な減量の鉄則なのですね。

炭水化物について

炭水化物と言っても、複数存在します。ご飯を召し上がるより、パンを召し上がるときの方が、カロリー摂取は多めになります。また、パンにはバターや塩が含まれることが多いため、脂質・塩分を一緒に取ってしまいます。

それから、パンにはジャムやバターを付けることが多く、エネルギー量が多くなりがちです。
その一方で、ご飯にはナトリウム(塩分)や油分はほとんど含まれません。

まとめ

炭水化物抜きダイエットをしている方にもお伝えしたいことは、炭水化物はエネルギー源として、必ず必要な物です。タンパク質だけ食べていても決して効率的とは言えないのです。

それから、筋肉量を増やしたいと考えておられる方も、炭水化物を摂取することでタンパク質がエネルギー源として利用されるのを防げますから、炭水化物+タンパク質はセットで食べることをお勧めいたします。

日本人は昔から、米を主食としてきました。お肉を今のように頻繁に食べるようになったのは、戦後のことでしょう。昔は、ご飯(米)が食事のメインでした。ご飯を食べるために、お漬物や味噌汁・少量の魚がありました。そのため、ご飯を「主食」と呼びます。現在では食生活は変化し、お肉やお魚のような「主菜」が充実しています。そのため、ご飯のような、主食がおろそかになっていると感じます。

しかし、稲作文化が根付いている日本において、お米の消費量が減少傾向にあるのは、非常に残念なことですし、もったいないことでもあります。

現在、日本食(和食)は海外からも注目されています。ぜひ、米文化を大切にしていただきたいと思います。いま一度、タンパク質に偏った食事を見直してみてはいかがでしょうか。

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